ビジネスに揺り戻しはつきもの

以前、私の書籍で、おちまさと氏のこんな考え方をご紹介しました。

「トレンドを追いかけてはならない。なぜなら、トレンドは動き回るので、追いかけているといつまで経っても追いつかない。そうではなく、トレンドに関係なく、同じことをし続ける。そうすると勝手にトレンドが動いてこちらと重なることがある。その瞬間を逃さない」

ビジネスは一方向には進まない

トレンドというほどのことではなくても、ビジネスには必ず「揺り戻し」があります。

ビジネスの何か一つのテーマにおいて、ある程度の傾向は存在するにせよ、ずっと一方向にだけ進み続ける、ということはありえません。

例えば「ITの発達」はこの先も進むことでしょう。しかしその過程では必ず「ITに頼らないライフスタイル」といった話題も定期的に盛り上がります。一方向だけ、ということはあまりありません。

個別の例でいえば、携帯電話の料金もそうです。昔、携帯電話はとても高価なものでした。しかし通信事業者がシェア争いをすると、「0円携帯」が現れました。通話料のみで、0円だけで携帯電話が手に入るということで、消費者は飛びつきました。

しかしそのような「0円携帯」が当たり前になると、今度は「多少は値段が高くても、性能がいい携帯電話の方がいい」という人が増えてきます。そうすると今度は0円携帯は逆に安かろう悪かろう、というイメージになり、高価格・高機能の携帯電話に需要がシフトします。すると今度はまた激安の…というサイクルです。

やがて来る反対のトレンドを準備しておく

トレンドは一方向だけ、ということはありません。高価格⇔激安、健康⇔デカ盛り、海外志向⇔国内志向、など、絶えず行ったり来たりするものです。

だから安易にトレンドに乗ってしまうことは危険です。むしろ「このトレンドが終わり、反対のトレンドに方向転換するのはいつか」を先回りして予測し、準備しておいた方がいいのかもしれません。

 

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