私は「ことば化」を提唱しています。
ことば化は、簡単に言えば「ことばで正しく伝えること」。
文字にすれば簡単ですが、現実はなかなか難しいものです。
正しく伝えるためには、自分の伝えたいことをそのまま相手が理解・納得できるように伝えることが欠かせません。
「そんなつもりじゃなかった」「そう解釈するとは思わなかった」
こんなことがないよう、「ことば化」は大切です。
たとえばこんなことがありました。
製造業で、ある人が「不良品を出さない」と発言しました。
意味そのものはわかりますが、具体的に考えると、「不良品を出さない」は複数の解釈があります。
1)不良品を「製造しない」
2)不良品を製造してもよいが、検品などで「取り除く」
少なくともこの二通りに解釈できます。
「不良品を出さない」と聞いたA、Bさんがそれぞれ別の解釈をして、Aさんは不良品を「製造しない」、Bさんは「取り除く」とバラバラな取り組みを始めてしまったらどうなるでしょうか。非効率的で、逆効果になることすらあります。
このように「不良品を出さない」だけでは、「作らなければいいんだな」「出荷しなければいいんだな」と複数の解釈が出来てしまいます。
ことば化ではそのような事態を避けるため、言葉の定義を厳密にし、解釈の幅が出ないようにします。
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