フレームワークの功罪
コンサルタントが用いるスキルにフレームワークがあります。
マーケティングなら4Pや3Cなどのアレです。
フレームワークは思考のとっかかりとして非常に便利です。
一から考えなくても、フレームワークにあてはめればよいわけですから。
しかし最近、フレームワークに収まりきらない事例が増えていると感じます。
いわばフレームワークのボーダーレス化です。
マーケティングの4Pは使えるか
たとえば上記、マーケティングの4Pならば、商品の要素を
商品・価格・流通(販路)・販促(広告宣伝)の4つに分けます。
では、楽天の商品ページやランディングページなど、販売のために作り込んだウェブサイトは上の4つのどれに当てはまるでしょうか?
商品を購入する場としては「流通」ですし、商品を広告宣伝する場としては「販促」であるとも言えます。
つまり、ランディングページは4Pのうち流通と販促を兼ねていて、4つに分けられない、と言えるのではないでしょうか。
「価格」もそうです。たとえばある商品をサイトAでは180円、サイトBでは200円で売ることも可能です。となるとこの商品の4Pの「価格」とは何でしょうか?
「商品」すら常に同一、ではありません。たとえば機械にさまざまな機能をつけておいて、買った側がお金を払うとメーカー側がその機能を解除=アンロックする、なんてことが可能です。さまざまな機能をオプションとしてつけておけば、買った側にはほぼオーダーメード商品となります。こうなると「商品」とは何でしょうか。
マーケティングの基本は不変、しかしフレームワークは変化する
このように4Pとは「商品・価格・流通・販促を、一度決定したらそう簡単には変えられない」時代を前提にしたフレームワークだと言えます。
現代のように「商品」ですら簡単に変えられる現代では不向きなフレームワークかもしれません。
マーケティングそのものは不変な要素が多いものの、このように思考の枠組みのフレームワークとしては常にアップデートが求められます。そのあたりがマーケティングの面白いところだと思います。
…と、このようなテーマが面白いと感じた方は、ぜひ広島マーケティングコミュニティ(仮)にご参加ください(最後に宣伝)。
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