買うと手放すをセットにする

今回はこちらの記事をご紹介します。

消費意欲低下は「ものづまり」が原因? 回避策は“手放す前提”の買い方

消費意欲低下は「ものづまり」が原因? 回避策は“手放す前提”の買い方 – MONEY PLUS
近年の断捨離ブームから、ものをたくさん持ちたくない、という人が多くなっているようです。ものが多くてつまっている、「ものづまり」と捉えることができます。博報堂生活総研の研究員が解説します。

以前、イトーヨーカドーが衣類の下取りセールを行って大盛況になりました。

しかし、生活者が実際にどんどんものを捨てているのかというと、そうではないようです。別の質問で「自宅内に『ものが多すぎる』『ものがあふれている』と感じる」と回答した人は全体の69.6%、「まだ使えるものを自分で捨てることに抵抗がある」という人も70.5%と多く、どちらも女性と中高齢層の割合が高くなっています。

「ものが多すぎるけれど捨てられない」、そんな「ものづまり」のストレスが多くの生活者の間で起こっているようです。

なお、自由回答では「ものが多すぎて、新しいものを買いたいという気にならない」という声も聞かれました。実際、「家にものが溢れていると、新たなものを買うのをためらうほうだ」という人も68.3%にのぼります。ものが増える一方で出ていかないものづまりが、消費の流れを滞らせている可能性がうかがえる結果です。

買わない理由を突き止めると、「欲しい物がない」「お金がない」以前に「部屋に場所がない」が真の理由であることが少なくありません。

”断捨離”に代表されるように、モノが単に多ければ幸せなのではなく、少なく、あるいは適切にうまくやり取りしてこそ賢くて効率的な暮らし方だ、という認識が広がっているのでしょう。

「ものづまりが起きないよう、はじめからいつか手放す前提でものを買う」という新しい消費行動が生まれつつあるといえるでしょう。

個人的にも、昔はスマホなどの空き箱はすぐに捨てていましたが、今は保管しています。単に節約だけではなく、「捨てるのではなく誰かに譲るかも」という前提で買い物やその後の使用・保管をするようになりました。

消費の出口が詰まっている現状、生活者の消費意欲を喚起するには、入り口から「買ってください」と訴えるだけではなく、買ったものが不要になった時に簡単に手放せるシステムを予めサービスに組み込んでおくことも必要なのかもしれません。

これからは「いかに買ってもらうか」だけでなく「いかに既存のものを手放してもらうか」を考えることが有効かもしれないですね。

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