「脱!残念な考え方」がプレジデント・オンラインとヤフーニュースに紹介されました(それと論理が万能でないことは私もわかっている件)

著作がプレジデント・オンラインで紹介されました

私の著作「脱!残念な考え方」がプレジデント・オンラインおよびヤフーニュースで紹介されました。

PRESIDENT Online
何を話してもスルーされていた人が見ちがえる「言葉に重みを増す」驚きの方法
https://president.jp/articles/-/50555

ヤフーニュース(同記事)
https://news.yahoo.co.jp/articles/a606783b8c548c212c786ef7f25a08107945dc15

この記事のように、論理的思考力やロジカルシンキングが世間の目に触れると、必ず一定数、次のような反応があります。

「人は理屈じゃ動かない」
「正論を言う人は嫌われる」
「論理的に正しいからといってうまくいくとは限らない」

何か一言「もの申したい」のはわかりますが、おそらくこのような意見は私の書籍を読んだ感想ではなく、いわゆる「一般論」かと思います。

論理やロジカルなどの単語に、条件反射的にこのような「論理で人は動かない」といった反応が出てくるのはおなじみの光景です。

「理屈っぽい人で不快な思いをした」「論理が正しいからってうまくいくわけじゃない」、さらに「自分はちゃんと論理的に考えたのに直感重視の上司に否定されてひっくり返された」なんて経験を通じ、このような意見を持つのではないでしょうか。

これらに対して、本書および著者である私からのメッセージは以下の2つです。

1.論理ですべてうまくいくとは主張していない

「論理思考が何よりも勝り、論理的に正しければ人は必ず納得して動く」

とは本書ではひとことも言っていません。
(おそらく世の中のあらゆる論理的思考の書籍も同様かと思います)

むしろ、「人を動かす」ことがゴールなら、泣き落としなど、非論理的なほうが有効であるとすら言えます。

たとえば好きなスポーツチームを応援する人は、そのスポーツチームを「論理的に」好きになって応援し始めた、なんてことはないはずです。

「論理的であれば人は動き、成功する」なんてことは、論理を理解した人ほど思っていません。

論理的思考は物事をうまくいかせるためのパーツであり、すべてではありません。

そのため「論理的だからといって人は動かない」と言われても、「そうですね」と答えるだけです。

2.でもうまくいったことを振り返ると論理的であることが多い

「論理的ではないけど、うまくいったこと」も世の中にはたくさんあります。
むしろその方が多いくらいでしょう。

だからといって、それが「論理的であることは役に立たない」にはなりません。

(このあたりがすでに論理的思考の技法なのですが…)

例をあげれば、「不登校だけど起業して成功した」人がいたとします。でもその人ひとりだけを取り上げて「だから学校教育は無駄だ」と言い切ることはできませんよね。それと同じことです。

「人を動かす」ことだけならば、論理的思考がなくても成功するかもしれません。「新規開店したスーパーにお客を呼びたい」に対して、深く論理的に考えなくても、芸能人を呼ぶ、大安売りをする、などの思いついたアイデアを実行すれば、そこそこうまくいく確率は高いです。

しかしここで

「オープン時の一瞬に人を集めるより、長期的に買い続けてもらう方が大事では?」
「オープン初日はおそらく何もしなくてもお客さんはたくさん来る、そのときにセールなどをすると混雑でオペレーションがぐちゃぐちゃになってかえって評判を落とすのでは?」

などと冷静に考えられるでしょうか。それが論理的思考と単なる思いつきによる偶然の成功との違いです。

熱意ややる気が大事で、その方がむしろ人の心を動かすことは、私も否定しません。実際、プレゼン資料や依頼の手紙などは、ロジカルであることも大事ですが、手書きでむしろ読みづらいくらいのほうが意欲が伝わって心が動かされることもあります。

とはいえ「どうしてこの案なんだ?」と聞かれて「(論理的に)考えてこうなりました」と説明できる人と「なんとなくです、気合いです」と答える人とでは、説得力がまるで違います。

「論理は万能ではない」、それは確かですが役に立つことのほうがはるかに多いものです。

論理はツールであり、味方である

「英語を学んで身につけると、外国かぶれになってバカになる」
「簿記を学ぶと頭でっかちになってビジネスでは使えない」

こんなことを言う人はいませんよね。

英語も簿記も、「絶対に」役に立つとは言えませんが、素養として学んでおいて損はないものです。

論理的思考力・ロジカルシンキングも、本来は英語や簿記と同じようなものです。単なるツールであり、役立つことが多いものです。

しかし、「論理的」を「理屈っぽい」「頭でっかち」と即座に変換してしまう人も中にはいるようです。

そのような反射的な思考はまさに、本書で紹介している「残念な考え方」です。

本書はあなたを理屈っぽく頭でっかちにすることはありません。

「つながり・深さ・広さ」をきちんと吟味し、安直で残念な考え方を脱する。それが本書「脱!残念な考え方」です。

コメント

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました