
最近、マーケティング研修をいくつか行いました。
その中には、規模も歴史もある大企業も含まれます。
それらの研修を通じて感じた、「マーケティング研修でできること、できないこと」を共有します。
もちろん、具体的な内容や企業名には触れず、内容も多少デフォルメしています。
あくまで一般論としての話に落とし込んでいます、ご承知おきください。
マーケティング研修は「わかった気になりやすい」ので要注意
どの企業様の研修でも、受講者の皆さんの理解度はとても高く、議論やワークも活発でした。
自分自身の体験を振り返ったり、意見を出し合ったりする姿勢からも、「マーケティングを自分ごととして捉え、身につけよう」という意欲が伝わってきました。
とはいえマーケティングは、ITや財務の研修などと比べるととっつきやすく、「わかった」気になりやすいものです。
これが逆に、落とし穴になります。
実務に落とし込もうとすると、「わかる(と思ってしまう)」がゆえに、研修の内容を忘れ(意識的に捨て去り?)、研修前の状態にリセットされてしまうのです。
たとえば、企画や施策を考えるにあたり、研修で学んだマーケティングの根幹を忘れ、つい「販促のためにSNSを強化する」といった、「わかりやすい手段」に引っ張られてしまいがちです。
これは、特定の会社や個人の問題ではありません。
多くの企業で、ほぼ例外なく起きる傾向です。
なぜ、お客様視点がすり抜けてしまうのか
研修では一貫して、以下のテーマを繰り返し指導します。
- マーケティングの中心は「商品」でも「売り方」でもなく「お客様」であること
- 不満を減らすだけでは、満足や幸せにはつながらないこと
- 「買わせる」のではなく、「それを買いたくなる」状態にすること
しかし、実践を想定したワークになると、どうしてもSNS強化、限定品販売、といった「有効そうなわかりやすい打ち手」に意識が戻ってしまうのです。
これは知識不足というより、思考のクセです。
「早く成果を出すにはこうすればいい」
「売上アップにはこういう施策をすべきだ」
の発想から、1日の研修だけではなかなか抜け出せません。
そのため、マーケティング研修は1日行ったとしても、それ「だけ」で完璧になることはほぼありません。
(これはどんな研修テーマでも同じだと思いますが。)
身についてしまった習慣はなかなか変わりません。
右利きの人が、1日練習したからといって次の日から左利きにはなれないようなものです。
マーケティングの「基本」は学んだ。その次は?
私のマーケティング研修では、知識やフレームワークを知ること自体についてはゴールにしていません。
それらは極端な話、書籍などで学べるからです。
重視しているのは「どこで考え方がズレるのか」「どこで浅くなるのか」を講師である私が指導し、受講する本人が自覚することです。
自分一人では気づけない思考の偏りを他者から指摘されることで、初めて修正できるようになります。
そのため、一般的なマーケティング研修から、
- 企画を考える研修
- 低迷事業を立て直す前提で考える研修
- 顧客の心理を深く掘り下げる研修
など、段階的・継続的に取り組むことで、少しずつ「理解している(つもりの)マーケティング」から「使えるマーケティング」へと変わっていきます。
マーケティングは、スキルではなく「考え方」
少し大げさかもしれませんが、マーケティングは単なるビジネススキルではなく、「経営そのもの」「物事の見方」だと感じています。
根本をとらえようとせず、目の前の施策だけをいくら変えても、本質的な改善にはつながりません。
もし、
- マーケティングの研修は受けたが、行動は変わらない
- 顧客視点と言いながら、結局は自社都合の議論になってしまう
- 研修をやっても、その場限りで終わってしまう
そんな違和感を感じているなら、弊社がお役に立てます。
マーケティングを表面的な知識で終わらせず、「考え方」「行動」として社員にインストールしたい。
そうした研修をお求めであれば、お声がけください。



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