※GW前後は更新をお休みしていました。ブログを再開します。
今回は、マスコミやメディアの取材を受けやすくなる「ちょっとしたコツ」をお話しします。
昨日の夕方は自宅にいたのでテレビを見ていました。
すると民放のニュースが4局ともほぼ同時に同じニュースを放送していました。
その直後、NHKも放送したので、広島のテレビ局すべてが放送したことになります。
そのニュースがこちらです。
種まきをドローンで実験した、というだけで、正直なところ、広島の政治や経済にものすごくインパクトのあるニュースというわけではありません。
また、先日の愛媛県の刑務所からの脱走のような、私たちの日常生活に影響があるニュースというわけでもありません。
それにも関わらず、なぜテレビ各局はこのニュースを取り上げたのでしょうか?
JAが主導だから官製ニュースのようなものだ、というのももちろんあります。
しかしそれだけではありません。
これはメディアに取材される「あるポイント」の一つを抑えてあるからです。
それは、
「ちょっとだけズラす」
です。
ニュースというのは、新聞社やテレビ局に「ニュースの価値がある」と思ってもらえるからこそ取材されるのです。
ではニュースの価値がある話題とは何でしょうか。
当然ですが、「普通のこと」はニュースになりません。
ただ「田植えをしました」では普通すぎてニュースになりませんよね。
反対に「難しすぎること」「身近に感じられないこと」というのもニュースにはなりにくいものです。
ニュースは「へぇ、そうなんだ」「なるほどなあ」と思ってもらうことが肝要です。
だからたとえば「ドローンで無人工場を監視」といったニュースは、テレビ東京のワールドビジネスサテライトのニュースにはなるかもしれませんが、夕方のローカルニュースでは採用されません。
その点、このドローンで種まきというニュースは、「ちょっとだけズラす」にちょうど当てはまっています。
ドローンは確かに最近話題です。しかし身近な存在というわけではありません。「へぇドローンのニュースか、面白そう」と思える人は夕方のニュース視聴者には少ないでしょう。
しかし「田植え」「田んぼの種まき」なら誰でも知っていますし、身近な話題です。
その身近な「田植え」と話題性の高い「ドローン」を組み合わせることで、ニュースの価値が出るのです。
私はYoutubeの「90秒マーケティング」でも同様の紹介をしています。
90秒マーケ_003 ■生キャラメルに学ぶ~ちょっとだけズラす
生キャラメルも、(当時の一般消費者には)新しいジャンルのお菓子です。
それに新しい名前をつけるのではなく、知っている「キャラメル」という単語に「生」とくっつけることで「キャラメルはわかるけど、生キャラメルって何だろう?」と思わせることに成功しているのです。
ニュースや話題性というと、「画期的な新しいもの」でなければ、というイメージがあるかもしれません。
しかし逆に、まったくの新しいものはわかりにくく、理解してもらうのに時間がかかります。そのためニュースにするには向かないのです。
ドローン + 田植え
生 + キャラメル
のように、誰でも知っているものを「ちょっとだけズラす」のがメディアに取り上げられるコツです。
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