昨日、広島市産業振興センター等が主催の
マーケティングセミナー「売り手発想から生活者発想への転換 ~そもそもの存在意義から発想する ~」
に参加してきました。
マーケティングとは何か?
私は自著「あっ、欲しい!」のつくり方で「売り手も買い手も幸せになること」と書きました。
同セミナーでも、
生活者の気持ちが動く大きさ≒価値の大きさ
価値とは生活が幸せになること
と、ほぼ同様の表現をされていました。
私達は商品の売上を増やしたい!と考えるとき、つい
「強みを伸ばす」「弱みをなくす、潰す」
という方向性で考えがちです。(もちろんこれが有効なときもあります。)
しかしそれは「今あるものの延長」に過ぎないため、新しい発想や「そもそもこれってどういいんだっけ?」「そもそもこれの存在意義って何?」という発想に至りません。
「そもそも」で考える
ネタバレになってしまうのでほどほどにしますが、セミナー内容として;
人気がなくなったレジャー施設に人を呼び込むにはどうすればいいか
を考えると、私達はつい
「値引きをする」「送迎をする」「人気のカフェを併設する」「女性向けにオシャレに」「ポイントカードで囲い込みを…」
と考えてしまいがちです。
しかしこれらの施策は、ビリヤードでもカラオケでもスキーでもスケートでも何でもできてしまうことであり、
「このレジャーってそもそも何がどういいんだっけ?」
の本質を捉えているとはいえません。だから、値引きや送迎をすることがマーケティングではありません。
他にも「トロフィーが売れない、どうするか」というお題がありました。
つい私達は「トロフィーが売れない理由を探し、それを潰す」としてしまいがちです。
「大きいと邪魔になるから小さいのを作ろう」「時間が経ったら食べられるようにしたら」
といったように。
ここでも大事なのはそういった小手先ではなく「トロフィーとは何なのか?」「トロフィーが提供している価値とは?」という”そもそも”に立ち返ることでした。(実際の取り組みはここでは差し控えます。)
マーケティングは人を幸せにする
昨日のセミナー受講者もそうでしたが、マーケティングというと
「大したことがない商品でも、広告とかでうまいことやって”買わせる”」
というイメージが少なからずあると思います。
しかしそうではなく、買った側から「こんなに価値のある商品を買わせてくれてありがとう」と言ってもらえる状態をを作ること、それが本当のマーケティングだと思います。
弱みを潰したり、目先を変えたりする小手先のマーケティングをついついしてしまいがちです。
そうではなく「そもそもそれは何か?」という本質の部分を大事にすること、それを忘れないようにしないといけないな、と再認識しました。
代表・幸本陽平 プロフィール
- 化粧品デパートのマーケティング業務に携わり、その後独立。
研修や執筆、マーケティングをわかりやすく伝えるための活動などに取り組む。
(株)東風社代表取締役 中小企業診断士 一橋大学卒
広島市在住、新潟県長岡市出身
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