伝えるにはワンエピソードを入れる

研修などで、予備知識や学習などをせず、いきなり簡単なスピーチ(あるテーマにそった短い話)をしてもらうことがあります。

すると「伝わる」スピーチ「伝わりづらい」スピーチには差があることがわかりました。

伝わるスピーチには、具体的なエピソードがあるのです。

一方、伝わりづらいスピーチは、言っていることはわかるし、もっともなのですが、印象に残りません。

例として、あなたが工場長で、最近従業員がだらけているなぁ…ビシッと引き締めないと…と考えているとしましょう。

「伝わりづらい」話をする人はこんなことを言います。

「最近、みなさん気が緩んでたるんでいませんか。ちょっとした気の緩みが大きい事故につながりかねません。気を引き締めて、注意してがんばりましょう。」

確かにその通りですし、言いたいこともわかります。
でも印象に残るか、「そうだな!気を引き締めないと!」と思うかというと、どうでしょうか。

一方、「伝わる」話をする人は、具体的なエピソードを入れます。

「最近、みなさん気が緩んでたるんでいませんか。ちょっとした気の緩みが大きい事故につながりかねません。私の友人は、工場で○○という作業を20年もしているベテランなのですが、ちょっと目を話した一瞬で指を挟んで骨折してしまいました。もうちょっとで指を失うところだったそうです。事故は決して他人ごとではなく、いつ自分や同僚に降りかかるかわかりません。気を引き締めて、注意してがんばりましょう。」

このように「友人の実例」を入れただけで、気が引き締まったのではないでしょうか。

もちろん友人の実例ではなくても、自分で見聞きしたエピソードでもかまいません。

一般論だけでは相手の印象に残りません。

伝えるときは必ず具体的なエピソードを入れましょう。

代表・幸本陽平 プロフィール

幸本 陽平
幸本 陽平
化粧品デパートのマーケティング業務に携わり、その後独立。
研修や執筆、マーケティングをわかりやすく伝えるための活動などに取り組む。

(株)東風社代表取締役 中小企業診断士 一橋大学卒
広島市在住、新潟県長岡市出身

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