実践 トライアングル式問題解決法 ライナーノーツ

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実践 トライアングル式問題解決法 2019年1月26日発売

私のビジネス書としては3冊目の著作、
「実践 トライアングル式問題解決法」
が2019年1月26日、日本経済新聞出版社さまから発売になりました。

Amazonで購入
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4532322545
出版社サイト
https://www.nikkeibook.com/item-detail/32254
出版記念セミナー
http://www.tofusha.co.jp/seminar/lecture/

一般的なビジネス書が栄養ドリンクだとすると、
この本は青汁です。

決しておいしいわけではなく、即効性もありません。
しかし継続することで長期的に効いてくる、そんな書籍です。

本を書いたきっかけ

本書の発端は、私が研修やコンサルティングを行う中で、また日常で感じる違和感でした。

具体的なエピソードは本書で書きましたが、それ以外にも、日々モヤモヤがたまっていました。

それはビジネスの世界でもその他の世界でも
ファクト=事実が軽んじられている
ことについてです。

何かを考えるとき、基本は事実ありきです。
新規事業を立ち上げるときに「私がAmazonのジェフ・ベゾスと友達で、10億円の融資を受けられるとして…」などと仮定の話をしたら、何を言っているんだと相手にしてもらえません。

これほど大げさであれば荒唐無稽で誰でも気付くのですが、ちょっとした事実のすり替えもしくは事実の省略は多くの人が無意識にしてしまいます。

本書で紹介したように、ラベルも何もないただの水を「飲める」とみなしたどころか、栄養があることにして…どこそこの名水だということにして…などとなると、これはもはや事実を正確にとらえていないどころか、完全な捏造です。豚肉を牛肉だと言って売っているようなものです。

「現状は」「今、どうなのか」といった正確な事実の把握がなければ、正しい解決法を選ぶことは不可能です。

それなのに、問題解決や何かのプロジェクトというと、現状確認の前に「何かをすること」ばかりに注目が集まってしまいます。

努力=素晴らしい、を捨てよう!

その原因は、おそらく私たちは小さい頃から努力することや頑張ることそれ自体が素晴らしい、と言われてきて、努力や頑張りに過剰な価値を見出しているからではないでしょうか。

あなたも「結果よりも頑張ることが大事なんだ」などと言われたり、または子育てで言ったりすることがあるかもしれません。もちろん努力すること、頑張ることそれ自体はとても大事なことです。

しかし頑張ることがゴールになってしまっては本末転倒です。子供であれば結果が出なくても努力さえすれば褒められたかもしれませんが、大人の世界は結果がすべてです。

某有名野球選手も「努力は裏切らないというが、間違った努力は平気で裏切るよ」とコメントしたことがあります。結果がすべての野球選手だからこそ、ただ猛練習すればよいのではなく、「自分の現状はどうか」「それをふまえた上で、活躍するには何をしなければならないか」を考えて練習しているのでしょう。

この本は言うならば正しい努力とは何か?についての本だ、とも言えるでしょう。有名人やお金持ちの成功体験が、そのままあなたにも当てはまるとは限りません。ただの水が、泥水なのか?富士山の雪解け水なのか?それをわかった上で売る努力をしなければなりません。頑張ったから満足、ではなく、成果を出す正しい努力を身につけてほしいと考えました。

だからこそ私は問題解決法の本であるにもかかわらず、その解決法に相当する分量は1/3-1/4程度にとどめ、ほとんどをスタートとゴールに置きました。何をするか以前に「現状はどうか」「どこがゴールなのか(どうなれば解決したと言えるのか)」を設定していなければなりません。

サラっと気軽に読める本ではありません!

いわゆる「売れている」ビジネス書は、中身を徹底的に削ぎ落とし、ワンフレーズで言えるレベルにまで落とし込んだものがほとんどです。「○分で伝わる」「○秒で考える」とか、その類の書籍です。

もちろんそれら自体を否定するわけではありません。読みやすさ・わかりやすさは大事な要素です。読者層にもよりますが、「あー、ちゃんと読んだ」と読み終えることで満足感を抱くのも事実だからです。だから、内容が少ないから・シンプルだからダメということはありません。冗長でわかりにくく読まれないよりはよほどよいでしょう。

サラッと読める本は、いわば栄養ドリンクのようなものだと考えます。確かに一読してわかったような気になり、元気が出ます。短期間なら効果があるかもしれません。しかしそれが自分の血となり肉となっているでしょうか。

私の書籍は前著も含め、内容はわかりやすいけれど読むと歯ごたえがある本だと思います。おいしいところだけかいつまんでなんとなく読む、それによってなんとなく賢くなった気になる…というタイプの本ではありません。

私としてももっとさらっと読める本の方が売れると思うのですが(笑)、私は「なんとなく賢くなった感」ではなく、本当に血となり肉となり、役に立つ本を書きたかったので、かなりしっかりとした歯ごたえのある内容になりました。

ですから私が言うのもなんですが、書店の数あるビジネス書の中でもこちらを手にとった方は相当へそ曲がりですが(笑)、今後の成長意欲がおありの方だと思います。良薬口に苦し、と言うように、決してこの本は甘くておいしい本ではありません。とりあえずこうすればいい、というハウトゥーものに飛びつくのではなく、自分の頭できちんと考えられるようになりたい、そんな方のための本です。

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