前回は、伝えるには比較対象が大事であり、比較対象がないと単なる主観に過ぎないことをお話ししました。
伝えるには「比較」 | 研修|経営支援|補助金 - (株)東風社
「象は大きい」 この文章に違和感を抱いたり、反論したくなる人はおそらくいないでしょう。 しかし次の意見はどうでしょうか。 「いや、シロナガスクジラの方が大きい。だから象は大きいとは言えない」 これはこれで正しいように思えます。 「象は大きい
さらにもう一つ、比較対象の他に「伝える」ために大事な要素があります。
それは「数字」を入れること。
あーよく聞くよね…と思いつつ、実際に日常的に出来ている方は少ないのではないでしょうか。
○○は将来さらに普及すると予想されます。
→ 今の普及率は30%ですが、一年後には50%に達すると予想されます。高齢者の多くは○○機能を使いこなしていません。
→75才以上の90%は…LCCは長距離フライトに向いていないと言われている。
→LCCは4時間を超える長距離フライトに向いていないと言われている。
いずれも前者がふわっとして掴みどころがないのに対して、後者は具体的です。
情報を受け取ってより理解が進むのはもちろん後者のほうでしょう。
数字で考えることにより、双方のすれ違い・思い違いをなくす効果もあります。
たとえば「我社の知名度を高めるには」をテーマに話し合う場合、
・なんとなく知られていないみたいだから知られるようにしよう
・たぶん半分くらいには知られているから8割くらいには持っていこう
・現在の知名度は34%だから、1年後には50%には高めよう
この三者がすり合わせをせずに漠然と話し合いをしたら、話は噛み合いません。
・今の数字(スタート)
・目標の数字(ゴール)
・そのギャップをどう埋めるか(やり方)
この3つが定まって、初めて具体的な行動になります。
…ということを、拙著「実践 トライアングル式問題解決法」ではご紹介しています。(最後にPR)
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