長い文章=丁寧な言葉づかい、ではありません!

メールなどの文章について、何をもってして「丁寧」や「礼儀正しい」と感じるかは、人によって異なるものです。

ただ、最近、

「冗長に書く、つまり文章が長ければ丁寧なビジネス表現だと思っていない?」

と思われるケースが相次ぎました。

おそらく25歳くらいの方が書いた、多数に向けた一斉メールを受け取りました。

そのメールが、「~していただく」などの冗長な言葉の連発なのです。

たとえば…

「資料の送付をさせていただきます。」

「ご質問がございましたら、お寄せいただければと思います。」

「~していただけましたら、安心していただけるかと思います。」

いずれも、以下のほうが読みやすく、わかりやすいと私は思います。

「資料を送付します。」

「ご質問がありましたらお寄せください。」

「~されると安心だと思います。」

言葉は変わっていくものなので、私が正しい!この人の表現はヘン!…などと断言するつもりはありません。

ただ、あくまでも私の推測ですが、こんなことを考えました。

・ソーシャルメディアなど、短文でのコミュニケーションが増えた結果、長文を書くことイコール相手への敬意、という思い込みがあるのでは

・正しい敬語を学んだことがなく、とにかく怒られないようにしよう、丁寧であることを心がけよう、とするあまり、「~していただく」「~させていただく」などと書いておけば丁寧になるのだろう、という先入観があるのでは

繰り返しになりますが、言葉は変わっていくので、私の考えや文章が「時代遅れのおっさん」で、「~していただく」の多用が正しい敬語とみなされる時代が来るのかもしれません。

ただ、やはりビジネスコミュニケーションの基本は「短く、わかりやすく」です。

~していただく、って書いているから大丈夫!ちゃんとしている!

…ではなく、短くわかりやすい文章の方が、本当の意味での相手を思った伝え方であると私は思います。

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(長い追伸)————————————————

「共有」の言葉の意味も変わりつつありますよね。

「URLを共有させていただきます。」なんて表現もよく見ます。

「URLをお知らせします。」または「お伝えします。」でいいと思うんですけどね…。

共有はあくまでも「共に有する」ですから、実在するモノや財産など以外に使うのは違和感があります。

これも、おそらくスマホなどの影響だと思います。

「この情報を他者に知らせよう」とするとき、「共有」の機能を使ってソーシャルメディアやメールなどを利用しますからね。

「何か情報を知らせること=その情報の共有」

という意味になってしまったのでしょう。

「課金」もそうですが、スマホベースだと本来の意味と異なる意味が主流になることが増えそうですね。

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