
最近、以下のニュースが話題です。
4つの自治体を…アフリカ諸国の「ホームタウン」認定で波紋
https://news.ntv.co.jp/category/international/106a0a6265304dbf8ca39aa12802d5b2
日本の自治体が「ホームタウン」として海外の国や選手団を受け入れる取り組みに関連して、タンザニアやナイジェリアで一部誤解が広まりました。
たとえば「日本は長井市をタンザニアに捧げた」といった報道や、「木更津市で働くための特別ビザが用意される」といった発表が現地でなされたそうです。
もちろん事実ではなく誤解や誇張表現によるものでしたが、「そのようなウソの情報を流す国とはまともに付き合えない」といった声がネットでは一部見られました。
この出来事から改めて考えさせられるのは、日本の「筋を通す」ことを重視する価値観と、諸外国との違いです。
日本人は「筋を通す」を好む
日本では「筋を通す」「筋が通っている」ことが非常に重視されます。
たとえば以下のようなことです。
・ルールや約束を守る
・正確さや誠実さを重視する
・言っていることとやっていることが一致している
これらが信頼の前提になっており、逆に「筋が通っていない」と感じられると、非難の対象となったり、信頼を大きく失ったりします。
もしも日本で「あなたは『筋を通す』『筋が通っている』ことは重要だと思いますか?」とアンケートをとったら、ほとんどの人がハイと答えるのではないでしょうか。
世界では「筋」よりも大切なサバイバル力
一方で諸外国に目を向けると、事情は少し違います。
・法律やルールがその時々の都合で解釈される
・昨日と言っていることやルールが突然変わる
・発言と行動が一致しなかい
こういったことは珍しくありません。
定量的なデータはありませんが、外国で生活や仕事をしたことがある人は、実感としてわかるのではないでしょうか。
日本人の感覚だと「不誠実」「信頼できない」と見えることでも、現地の人々からすると「不安定な社会を生き抜くための柔軟さ」や「サバイバルの知恵」に過ぎないのです。
つまり、彼らにとってルールは「守るもの」ではなく「うまく交渉したり調整したりして利用するもの」であることが多いのです。
「報道はそんな風に捻じ曲げられたりしたら困る、事実だけを伝えろ。そんなのが世界の常識のわけがない」
と思うかもしれませんが、「捻じ曲げる」自体が私たちの解釈にすぎません。
現地の人からすれば「与えられた情報を自分なりに(みんなが喜ぶように)解釈した」だけかもしれず、それがむしろ「普通」かもしれないのです。
日本人の「筋」の感覚は世界共通ではない
日本人は「筋を通す」=「ルールを守る」点では世界的に高い信頼を得ていると思います。
しかし、その一方で「ルールをつくる」「有利になるようルールを変える」といった発想はやや苦手です。
それらを「筋が通っていない」と感じてしまうためです。
国際社会では、必ずしも「筋を通す」ことだけが評価されるわけではありません。
状況によっては「ゴールポストを動かす」と言われることもあるしたたかさや、多少のずる賢さを持つことも必要です。
もちろん、あからさまに相手を騙したり信頼を裏切ったりするのは逆効果です。
しかし、「筋」一辺倒ではなく、状況に応じて柔軟に立ち回ることも時には必要です。
まとめ
もちろん「ウソ」よりも「正確、真実」の方が信頼を得ることは間違いありません。
しかし、今回の一件だけで「アフリカ諸国はウソつき、信用できない」と門を閉ざしてしまうのはいかがなものでしょうか。
日本の「筋を通す文化」と、世界の「柔軟に生き抜く文化」、それぞれに優劣があるわけではなく、「違う」だけです。
どちらの感覚も知ったうえで使い分けること、そして自分たちの論理とは異なる人々にうまく対応することが求められます。



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