「ブランディングと販促は別」それって本当?
ユニクロのチラシを取り上げて、
「広告はブランディング、チラシは販促。だから、別トーンでいい。ユニクロは使い分けている」
そんな説明を目にしたことがあります。


本当にそうなのでしょうか。
私は常々「ブランディング、は存在しない」と主張しています。 こちらもどうぞ
「ユニクロの広告はブランディング、チラシは販促」なのでしょうか。
「ブランディング」でごまかしていないか
「イメージ広告はブランディングであり、チラシは販促だから別物」
という考え方は直感的にわかりやすいような気がします。なんとなく納得してしまいがちです。
しかし、マーケティングをかじったことがある人なら、
「ブランドはすべての接点で統一した世界観を提供する。一貫性が大事」
と学んだことがあるはずです。
例えば、シャネルやディオールのような高級ブランドは、量販店の特売チラシのような販促や、紙のスタンプカードキャンペーンを行うことはありません。
ブランドの世界観の一貫性を守るためです。
ブランドの統一感・一貫性が大事、という考え方に素直に従うなら、ユニクロの場合はイメージ的な広告がむしろ間違っている、とも言えるかもしれません。
「大企業は規模に適した全方位的な宣伝・販促をする」だけのこと
これを「ブランド」「ブランディング」という用語でごまかして考えるからややこしくなるのです。
「大企業は多様な事業・大規模な事業を行う。それに適した全方位的な宣伝・販促をしているだけ」
と考えた方が、わかりやすいのではないでしょうか。
広告=イメージ的、販促=わかりやすいチラシ、である理由は、
「ブランディングと販促は別だから」
ではなく、
「全部ひっくるめて、それがユニクロだから」のほうがしっくりきます。
ユニクロに対して「ベーシックで高機能、そして手頃な価格」というイメージが、すでにある程度確立しています。
だから、価格訴求のスーパーマーケットのようなチラシを配布しても、それですぐにイメージが「安かろう悪かろう」に変わってしまうことはありません。
「現状のイメージに沿っていて」「さらに、将来の目指したい方向に向けて」それぞれ広告や販促をしている、に過ぎません。
メッセージが違う=矛盾、ではない
ビール会社の事例を考えてみてください。
ひとつのビール会社のメッセージでも、媒体や目的によって、さまざまなメッセージが伝えられます。
居酒屋でワイワイ楽しむシーンを描いたCM
森や水を守るといった環境への取り組みを伝えるCM
これらは「販促とブランディングだ」などと大上段に構えることはなく、企業がそれぞれ違う文脈で届けたいメッセージを表現しているだけです。
「ブランディング」は危険ワード
「ブランディング」という言葉は、悪い意味で一人歩きしがちです。
イメージ的なものはなんでも「ブランディングだから」と片付けられ、それが何か、何のためにするのか、お客様にどのような意味があるのか、が無視されがちです。
大切なのはブランディングではなく「お客様をどうすれば幸せにできるか」です。
その積み重ねの結果として、ブランドは自然に形成されていきます。
ですから、「ブランディング」なんて言葉は使わず、
「これは何のため?何が目的?」
「これって私たちやお客様の求めるものにあってるかな?」
と、日常的な言葉を使うようにしましょう。



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