【新規事業×高価格×地方007】高価格で売る、簡単な一つの方法

先日、テレビでこんな話を耳にしました。
(正確な言い回しはうろ覚えです)

ラーメンは、たいていの人の頭の中で『相場』ができている。だから、あまり高くすると途端に売れなくなる。
しかし『スパイスカレー』にはそれがない。だから値段を高くできる。利益率を高くしたいなら、相場観が確立されていないものを扱うとよい。

これを聞いて確かにそうだ、と思いました。
私たちは何かを買うとき、無意識のうちに「これくらいの値段が妥当だろう」という「基準」を持っています。
そしてこの基準がある商品ほど、「高く売る」ことが難しくなります。


ラーメンには“価格の天井”がある

たとえば「ラーメン」。
多くの人にとってなじみがある商品です。
だからこそ、「ラーメンの値段はこれくらい」という「相場」が頭の中に刷り込まれています。

もし、1杯1,800円のラーメンを出したとしたらどうでしょう。
「高いな」と思われるだけでなく、
「どれだけおいしいんだろう」「具材がすごいのかな」
と期待値がぐんと上がります。
価格を上げると同時に、顧客の期待値も上がってしまうのです。
その期待を超えられなければ、「値段ほどの価値はない」と判断されてしまうリスクがあります。


スパイスカレーには“相場”がない

一方で、「スパイスカレー」というジャンルはどうでしょうか。
一部のマニアを除けば、まだ一般的な相場観は確立されていません。
「1,800円です」と言われても、「へえ、そんなものか」と多くの人は素直に受け止めます

顧客は比較対象を持たないので、「高い・安い」の判断があいまいになります。
その結果、あなた自身が「基準」をつくる立場になれるということです。


ビジネスにも応用できる「スパイスカレー理論」

この考え方は、飲食業だけでなく、あらゆるビジネスに応用できます。

もしあなたが高価格で販売したいなら、
「他と比較されない独自のポジションをつくる」ことが重要です。

他社と同じジャンルで競っているうちは、どうしても価格勝負になります。
しかし、「比較できない新しい枠組み」を提示できれば、価格を自分で決められるようになります。
名前や打ち出し方を少し変えるだけで、「スパイスカレー化」することができます。


ただし注意点も

もちろん、良いことばかりではありません。
「スパイスカレー理論」にも弱点があります。

それは、なじみがないゆえに敬遠されやすいという点です。
人は知らないものに対して、不安を感じます。
「よくわからない、やめておこう」となりがちです。

つまり、相場のない商品は価格の自由度を得られる一方で、
「購入ハードルの高さ」というリスクも背負うことになります。

したがって、価格を高く設定したいなら、
「他と比較されない独自性」と「安心感を与える根拠・裏付け」
の両立が必要になります。

たとえば、

  • 体験会や試食などで安心してもらう

  • お客様の声や事例を集め、信頼を得る

  • ストーリーを語り、価格に根拠や裏付けを与える

このような工夫で、顧客の不安を取り除くことができます。


まとめ:高く売るには独自のポジションを築く

「高く売る」ためには、他人の土俵(=ラーメン)で戦うのではなく、
自分の土俵(=スパイスカレー)をつくることが重要です。

市場の相場観を外れた場所であれば、あなた自身が価格の基準をつくることができます。

そして、その価値を伝えることができれば、「高価格でも納得して買ってもらえる」ビジネスが実現します。

ぜひ「自分の土俵」をつくることにトライしてみてください。

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