【新規事業×高価格×地方027】ブランディングは絶対にしてはいけません

エルメスはブランディングした?
以下の文章を読めば、ブランドやブランディングの「ウソ」がわかります。
根源的な問いから始めましょう。
Q.ルイ・ヴィトンやエルメスはなぜ「ブランド」なのですか?
A.みんながブランドだと「思っている」からです。
Q.では、みんながブランドだと「思う」ためにはどうすればいいですか?
A.「あそこの商品はいい、間違いない、~といえばここだ」と思ってもらえるような商品やサービスを提供し続け、信頼や認識を得ることです。
禅問答みたいだな、と思ったかもしれません。
しかし、考えてみてください。
- ルイ・ヴィトンやエルメスは「ブランディング」したでしょうか?
- 「私たちはブランディングしています」という会社や商品を、あなたは好きになりますか?
「そうなんだ、ブランドなんだね」と思いますか?
この問いを考えると、「ブランド」の正体が見えてくるかと思います。
ブランディングは存在しない
巷にはブランドやブランディングという言葉があふれています。
書店に行けば「ブランディング」についての本が並んでいます。
ブランディングプロデューサー、ブランドコンサルタント……。
何だか響きがよく、そのような人や企業に仕事を頼めば、これまで売れなかった商品が魔法のように売れていき、今までよりも高く売れる……。
そんなイメージを抱いてしまいます。
しかし、「ブランディング」なんてものは、この世に存在しません。
ブランドは難しいとか、中小企業には無縁とか、効果が低いとか、ではありません。
ブランディングなんてものは「ない」のです。
「ブランディング」という行為を目的として取り組むことは、この世に「ない」ことを頑張っているのであり、本末転倒である、とさえ言えます。
「ブランディング」のウソ
なぜ、多くのコンサルティング会社や謎のプロデューサーが「ブランディング」という言葉を使いたがるのでしょうか。
それは、非常に都合がいい言葉だからです。
「売上を上げます」と言って成果が出なければ、ウソつきとなります。
しかし、「ブランディングをします」であれば、たとえ売上が上がらなくても
「ブランド構築には時間がかかるものです」
「ブランド価値は向上しましたが、すぐの売上には直結しないものです」
と言い逃れができます。
逆に、会社の努力や市場環境で”たまたま”売上が上がれば「ブランディングの成果です」と”ブランディングした人”の手柄になります。
つまり、成果を測定しにくいのをいいことに、何をしたのかを曖昧にできる便利な「ごまかし用語」になっているのです。
「ブランディングという商品」をあなたに売る人がいる
「ブランディングってなんだか良さそう」
「ブランド力があれば売れるようになるはずだ」
「ウチもブランディングで一発逆転だ」
このように思う気持ちもわかります。
そんなあなたに対して、見た目やイメージをかっこよくするだけのブランディングをする人や会社が、残念ながら数多くいます。
そんな「ブランディング」に高いお金を払っていないでしょうか。
ブランドは「結果」
そもそも、ブランドとは何でしょうか。
あなたが「我が社の商品はブランドです」と言えば、ブランドになるのでしょうか。
そうではないですよね。
「この商品がブランドと言えるか」「どんなブランドか」を判断するのは、お客様です。
ブランドは、会社が一方的に宣言するものではなく、お客様の頭の中で判断された結果にすぎません。
あなたが日々努力をし、お客様に喜ばれ、「この商品はいいな」「この会社のサービスは間違いない」という信頼を一つひとつ積み重ねてきた、とします。
その結果として、お客様が「ここは信頼できる」「自分にぴったりだ」「間違いない」などと認めてくれるはずです。
それが「ブランド」です。
もし誰かが「私はモテたい」「私はカリスマだ」と言い回っていたらどうでしょうか。
そんな人が本当にモテるようになるでしょうか?
その人からカリスマ性を感じるでしょうか?
「モテる」「カリスマ」は、周囲が評価して初めて成立することです。
それを自称するのは、滑稽でしかありません。
ブランドも同じです。
「ブランディング」という行為で箔を付けようとしても、お客様の信頼にはつながりません。
ブランディング=デザイン変更と思っていませんか
ブランドやブランディングしよう!と思い立ったとします。(その時点でNGなのですが。)
そのとき、多くの人がやってしまう罠が、「ロゴ、商品パッケージ、広告やWebサイトをカッコよくする」です。
しかし、中身が伴わないまま外見だけを整えたからといって、「あの商品はいいよね、信頼できる」と思ってもらえるわけではありません。
デザインはあくまで、事業の価値を伝えるための「乗り物」です。
高価でかっこいい「乗り物」に乗ったとしても、あなた自身が変わらなければ意味がありません。
ブランドは「魔法」ではない
「ブランド力さえあれば、高く売れるのに」
「競合に負けているのはブランド力がないからだ」
そう思いたくなる気持ちはわかります。
しかし、「ブランド」というあいまいな概念に頼り、現実から目をそらしていないでしょうか。
お客様に価値があると思われていない、もっと言えば「好かれていない」のに、ブランド力なる謎の指標が上がることはありません。
正直なところ、私たちはどこかで「楽をして成果を上げたい」と思っています。
だから、「ブランド」でそれが実現できたらいい、と思ってしまいます。
しかし、真のブランドとは、地道な日々の活動の積み重ねです。
「コツコツ努力する」、結局はそれしかありません。
それは石ころか、宝石か
ここで改めて、「ブランド」や「ブランディング」に興味を持つ(持っていた)あなた。
ちょっと待ってください。
あなたのお客様は、あなたの提供する商品/サービスに価値を感じていますか?
その価値を高めるためにあなたはどのような努力/取り組みをしていますか?
石ころを宝石箱に入れても、宝石にはなりません。
ブランドは、ただの石ころを宝石に変える魔法ではないのです。
ブランディングについて考えるよりも、
目の前のひとりのお客様について、もっと喜んでもらうにはどうすればよいか、について知恵を絞り、行動すべきです。
その積み重ねによって、「結果として」あなたの会社や商品が「ブランド」になります。
「ブランディング」は今すぐやめましょう。


