マーケティングの定番「メリットとベネフィットの違い」、掃除ロボットを例に1分で解説

確かに両者は違うもの、ですが…

先日、ある方から

「メリットとベネフィットの違い」

について、質問を受けました。
とても細かく、定義を気にされていました。

確かにマーケティングでよく議論されるテーマですし、気になる気持ちも分かります。

メリットとベネフィットの違いを理解し、適切に使い分けられることがマーケティングにおいては重要、であるのは確かです。

私もよく「ベネフィットはマーケティングにおいてもっとも重要な概念です」と言います。

ただ、実務においては、そこまで厳密に区別してガチガチに考える必要はありません。

掃除ロボットのメリット&ベネフィットとは?

とはいえ、両者がどう違うのか気になる方もいるでしょうから、メリットとベネフィットの違いを簡単に説明します。

例として、身近な家庭用の掃除ロボットで考えてみましょう。

「吸引力が従来比で2倍、厚さが半分になり、薄型設計でベッドの下の隙間までしっかり入り込んでごみを吸い込む」

これは、そのロボット掃除機の分かりやすい特徴であり、商品の「良さ」です。
これだけでも十分に魅力的ですが、ややスペックよりの表現です。

一方で、それを使う人の「気持ち」寄りで考えて、表現してみましょう。

「このロボット掃除機を使うと、薄型でベッドの下にも入り込むので、これまでは取れなかった見えないほこりまでごっそり取れる。その結果、ベッドの下のほこりが気にならなくなり、部屋の空気まできれいになったように感じる

というのは、使う人が実感する「嬉しさ」です。(特に後半。)

「良さ」と「嬉しさ」

あえてシンプルにメリットとベネフィットの違いを整理すると、以下の通りです。

メリット…商品の「良さ」
ベネフィット…顧客の「嬉しさ」

メリット(良さ):商品やサービスが持つ特徴や強み
主語は製品や売り手です。機能や性能、客観的な優位性を指します。
「薄型なので、ベッドの下のほこりが取れる」

ベネフィット(嬉しさ):商品を手にした顧客が感じる良い変化や未来
主語は買い手や顧客です。主観的な価値を指します。
「寝室の空気まできれいになったみたい、快眠できそう」

※上記はメリットとベネフィットを「実務上」わかりやすく区分したもので、厳密な定義とは少し異なります。念のため。

両者はどちらが重要ということではなく、視点が違うだけです。

人は、メリットという「良さ」に納得し、ベネフィットという「嬉しさ」を期待して買い物をします。
よく「ドリルを買う人が欲しいのは、ドリルではなく『穴』である」と言われます。
まさにその通りで、顧客は商品そのものよりも、そこから得られる主観的な「嬉しさ」に関心があります。

言葉遊びに要注意

とはいえ、この二つをきれいに分類することに躍起になる必要はまったくありません。
実際のビジネスでは、境界線が曖昧なことも多いですし、厳密に分けられていなくても売れるものは売れます。

大切なのは、言葉の定義を正しく守ることではなく、お客様の視点に立つことです。

あなたが語るとき、言葉の主語がついつい「商品」ばかりになっていないでしょうか。
顧客目線での「良さ」そして「嬉しさ」を思い浮かべられているでしょうか。

メリット(良さ)とベネフィット(嬉しさ)、この両方の視点をなんとなく頭に置きながら、うまく使い分けていければそれで十分です。

 

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