
お客様は、そう簡単に信用しない
ビジネスにおいて、自社の商品やサービスの良い点をアピールするのはある意味当然です。
しかし、私たちは常に「我が社の製品を使って、買って、良いですよ」という大量の広告や企業のメッセージににさらされています。
その結果、私たちは「企業は宣伝で良いことばかり言う」という猜疑心が深く根付いています。
誇大広告や過剰なメッセージが多すぎて、企業からのメッセージを安易に信用することはできない…とあなたも思っていませんか。
こうした「すごいぞアピール」があふれる世の中だからこそ、短所やマイナス点をあえて開示することで、信頼を得られることがあります。
事例1 キューサイの青汁
一つ目は、キューサイの青汁の「まずい、もう一杯!」というフレーズです。
青汁は「健康に良い」というメリットがある一方、「味がイマイチ、おいしくはない」「飲みにくい」というネガティブな側面を持っています。
企業は通常、そのネガティブな要素を隠して、「意外と飲みやすい」といったポジティブな言葉で伝えようとします。
キューサイは真逆を行きました。
あえて堂々とまずい!と言うことで、「飲みやすいって、どうせ嘘だろう」「本当はまずいんだろ」という懐疑心に正直に答えました。
顧客が抱いていた最大の懸念点を、「はい、まずいです」と正直に認めているのです。
この「正直さ」によって、「下手にきれいごとを言う企業よりは信頼できそう」「まずいのが逆に体に良さそうだな」と信頼を得ることができました。
※ちなみに、栄養ドリンクなどもあえてちょっとまずく(飲みにくく)して、「こんなにまずいってことはそれだけ効きそう」としているそうです。
事例2 オーケー(スーパーマーケット)
もう一つの例は、ディスカウントスーパー・オーケーの「オネスト(正直)カード」という取り組みです。
オーケーでは、天候による青果の品質、旬のお知らせ、あるいは価格変動に関する情報などを、逐一POPを通じて顧客に伝えています。
例えば、ある野菜について「長雨の影響で、普段に比べ品質が劣っています」「お急ぎでなければ、〇日後に価格が下がるのでお待ちください」といった、その場での購入をためらわせるような情報を、あえて売り場で開示しているのです。
これによって短期的な売上は下がってしまうことでしょう。
しかし、このように正直に情報を開示することで、顧客は「この店は、自分たちの売上や利益よりも、私たち消費者にとってのメリットを優先してくれる」という印象を持ちます。
正直さによって安心感や信頼感を提供することで、顧客はロイヤルティ=愛着を感じます。
それは結果的に、売上や収益になります。
「あの店なら正直な情報をくれる」という信頼によって、顧客は長期的にその店を選び続けるからです。
あえて短所やマイナスを伝える
冒頭に書いたように、顧客は企業からの「ウチがいいよ、ウチを選んで」の宣伝を浴び続けています。
そこであえてマイナス情報を伝えることで、「ちょっと違う」「信頼できそう」という印象を与えることができます。
ぜひあなたも「ちょっとの短所」をあえて公開してみてはいかがでしょうか。



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