マーケティング研修で、こんなことを聞かれました。
「つまり、マーケティングとは、お客様に満足してもらうことが大事だということでしょうか?」
それについて私は次のように答えました。
”満足”ではなく”感動”
「もちろんお客様に満足を与えることは大事である。しかし理想を言えば、満足を与えることは”スタート”である。そこから先のお客様の期待を超える”感動”を与えることを目指すべきである」
ちょっとクサい言い方かもしれませんが、私がマーケティングで考える大事なポイントです。
というのも、人の満足というのはある程度「見える」「予測しやすい」ものだからです。
スマホが普及する前、ストレート型や折りたたみ型の携帯電話しか無い頃を思い出してみてください。
もしも一般の人に「あなたは今の携帯電話のどこに”不満”がありますか?どういう携帯電話だったら”満足”しますか?」と質問したとします。
おそらく出てくる答えはこんな感じでしょう。
・もっと電池の持ちが良くなってほしい。
・もっと音声がクリアで聞き取りやすくなってほしい。
・もっと料金が安くなってほしい。
確かにこれらは”不満”で、解消できたら”満足”にはなるでしょう。
でも”満足”する、それだけです。「確かに前より良くなったよね」というだけのことです。こんな素晴らしい携帯電話があるなんて!という”感動”にはなりません。
”感動”はお客様自身もわからない
一方、「タッチ式のディスプレイで、アプリをダウンロードして使えて…」なんて答える人はまずいません。お客様は”満足”は現状の延長でわかっても、”感動”は自分でもわからないからです。
お客様に”満足”してもらうには、お客様の不満を聞き、それを解消することである程度は可能です。
しかし、お客様に”感動”してもらうには、ただ不満を解消するだけではなく、お客様自身が予測も期待もできなかった価値を提供する必要があるのです。
では、具体的にお客様に”感動”してもらうにはどうすればよいのでしょうか?
続きは次回に…
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