先日、友人からこんな話を聞きました。
「この前カイロプラクティックに行って、腕はすごくよかったんだ。だけどカイロプラクティックはアメリカでは医療として認められているって言っているわりに、インチキくさい健康食品が棚にずらっと並んでいて。特に売りつけられたりとかはなかったけどね。体が軽くなったから腕はいいと思うんだけど、なんとなく信用できなくて、それ以来行っていないんだ」
これを聞いて、非常にもったいないなあと思いました。
むしろストイックに何もないがらんとした一室のほうが信頼感を得られたかもしれませんね。
私は昔、高級化粧品でマーケティングの仕事をしていました。そこではブランドイメージの一貫性を保つことが非常に重視されました。
たとえば商品や店舗デザインだけでなく、お客様に記入してもらうためのボールペーンひとつとっても、ブランドイメージを損なわない高級感のあるものを用意していました。
もちろんただ字を書く「機能」だけであれば百円のボールペンでも問題はありません。
しかしお客様はそのようなボールペンを渡されたら、その瞬間にまるで普段使いの買い物をしているような気分に戻ってしまい、ブランドの世界観は崩れてしまうでしょう。
99が完璧でも、残り1がダメだったら全体がダメになってしまうのがブランドの世界なのです。
そしてこれは高級ブランドの世界に限った話ではありません。
冒頭のカイロプラクティックの例のように、一貫性がないと信頼は得られません。
たとえば「我が社は社員が宝です!」と社長が言っている会社が、社員を低賃金・長時間労働させていたら…?
「ご購入後も親身になってアフターフォローいたします!」と言っている会社が、購入後のケアはおざなりだったら…?
何事も「一貫性」が大事です。
あなたの言動、そして会社について「一貫性」がきちんと保たれているかどうか、確かめてみてはいかがでしょうか。
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