無いものは、無い

「画期的なアイデアに実は新しいものはない。すべては既存のアイデアの組み合わせだ」

このように言われることがあります。

人は0→1のように画期的なアイデアを生み出すことを期待します。

しかし現実には難しいものです。

それはなぜかというと、私がよく言うのは

「ないものは想像できない」

からです。

私の「90秒マーケティング」でも、iPhoneを例に紹介しています。

www.youtube.com

今でいうガラケーしか無いころ、「あなたはどんなケータイが欲しいですか?」と質問しても、

「かまぼこ板みたいな形で、表面全体が画面で、タッチで操作できて、アプリをダウンロードできて…」

と答える人はまずいません。

今、私たちはスマートフォンが当たり前ですから「そんな携帯電話があったら便利だ」と想像できます。

しかしスマホが存在しない時代は、スマホを想像することすらできなかったわけです。

※実際、iPhoneが日本で発売されたときも、日本では売れないだろうという声が大半でしたね。

diamond.jp

wired.jp

ascii.jp

気をつけなければいけないのは、私たちはこれと同じことを人材育成や部下指導でもしてしまいがちである、ということです。

たとえば部下に「新規開拓の方法を見直せ」と言ったとします。

もしその会社がテレアポ中心に新規開拓をしているのなら、他に飛び込み営業、広告掲載、展示会、セミナー…といった方法が考えられます。

しかしもしかしたら、社員がテレアポしか知らないと、

テレアポ以外の新規開拓の方法???検討もつかない」

と、検討を開始することすらできないかもしれません。

これは極端な例としても、もっと抽象的な指示、たとえば「業務改善を考えて提案しろ」といった場合にもこのようなことがよく起こります。

その指示を出した人(経営者、役員、管理職)にとっては業務改善とはこういうことで…たとえばこんな風に…とぱっと思い浮かぶでしょう。

ところが社員は「業務改善って???」と完全に止まってしまうことがあるのです。

やってみたけど失敗する、のですらなく、何から手を付けたらよいかわからないのですね。

そして「一週間も前に指示を出したのに何も手を付けていないだと!どういうことだ!」と社長の怒りが爆発する…というのはよくあることです。

もちろん社員を甘やかしてはいけませんが、大事なのは「適度に分割する」ことです。

たとえば業務改善と言われたら難しいでしょうが、

「今、製造ミスが5%あるので、それを3%に減らす方法を考えてくれ」

「蓄積された資料を効果的に今の業務に活かすにはどうすればいいか考えてくれ」

などであれば、不慣れな社員も動けることでしょう。

「こっちの言いたいことを汲んで、ツーカーで動けるようになってほしい」

という気持ちも確かにわかります。

しかし部下や新入社員はあなたよりも圧倒的に知識や経験が少ないのです。

「ないものはわからない」のです。

指示をなるべく分割・具体化して、「はっきりと想像できる」レベルに落とし込んであげましょう。

f:id:yoheikomoto:20180516172713j:plain

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA