「この商品の良さを一生懸命アピールしているけど、売れないんです」
研修でもコンサルティングでも、このような相談をよく受けます。
ではその商品の良さって何ですか?と聞いてみると、企業側の人が一方的に思っている「良さ」だったりします。
「買うこちらにとっては、それって別にどうでもいいんだけど…」
なんですね。
たとえば車を販売店に見に行ったら、車の紹介ではなく、ローン金利ゼロだとか、カーナビ無料だとかそんな話ばかりをされた、こちらはもっと車について知りたかったのに…といった経験はないでしょうか。
もちろん中には安さやお得さが一番、車の性能や機能については二の次、という人もいるかもしれません。
でも車について知りたい、と思っているのに「お得ですよ」ばかりアピールされても、そうじゃないんだけど…となってしまいます。
このような「良さのすれ違い」を避けるためには、どうすればよいでしょうか?
あなたの商品の「実は○○なんです」という、「実は」を探してみてください。
この「実は」というさじ加減、つまり
「売る側のこちら側は知っていて当然だけど、買う側のお客様は意外と知らない」
「知らないことで損をしたり残念な思いをしたりする」
という点がポイントです。
「へぇ、そうなんだ!知らせてくれてありがとう」
と言われるようなことですね。
たとえば私は以前、化粧品会社で働いていました。
日焼け止めにはSPFという数値があります。SPF50、SPF30といった数値は見たことがあるかと思います。
この数値、「紫外線をブロックする強さ」だと思っていませんか?実はそうではなく「紫外線をブロックする時間の長さ」なのです。つまりSFP50も30も強さは同じで、持続時間の違いなのです。
「SPFが高いものがほしいけど、そうするとベタついたり落としたりするのが大変で」
というお客様には上記のことを教えて「だからSPF30でもこまめに塗り直せば実は一緒なんですよ」と教えてあげると「へぇ!」と関心され、お買い上げにつながりました。
もちろん「実は…」は、単なるウンチクや面白いだけの話ではダメです。
「へぇ!」「それはいいね!」
こう言われるようなことがその商品の本当の「良さ」や「強み」です。
そのようなことを探し、お客様に適切に伝えましょう。
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