研修でプレゼンテーションを指導することがよくあります。
プレゼンテーションの研修で見られる一番の誤解は、プレゼンテーションを「うまく話すこと」だと思っていること。
プレゼンテーションも手段と目的から考えてみましょう。
プレゼンテーションの目的とは何でしょうか?
「この人のプレゼン、うまいなあ。」と思われることでしょうか。
そうではないですよね。
商品のプレゼンなら、その商品に興味を持ち、「面白そうだ、記事を書こう」とか「ぜひ買いたい」と思ってもらうこと、そして実行に移してもらうこと。それが目的です。
ということは、プレゼンのゴールはそのような気持ちと行動を引き起こすことであり、必ずしも「うまく話すこと」が条件ではありません。
そのため私はよく「プレゼンはプレゼント」と言います。
高価なプレゼントだから喜ばれるとは限りません。相手が喜ぶものを、喜ぶタイミングで、喜ぶ包装で渡してこそ、最適なプレゼントになります。
プレゼンもそれと同じで、「完璧なプレゼン」があるわけではありません。
相手の気持ちと行動に望ましい変化を起こしたら、成功なのです。
また、プレゼンを「自分の主張を伝えるもの」というのも少し誤りです。
(テレビの影響かもしれませんが…)
プレゼンの主役は相手、あくまでも聴衆です。
むしろ「聴衆の疑問に先回りして答えること」が重要です。
プレゼン側「このスマホはカメラ画像が今までの2倍きれいになりました!」
聞き手側「(それはなぜだろう?」)
プレゼン側「なぜかというと、それは…」
これがあるべきプレゼンの姿です。「かゆいところに手が届く」と言ってもいいでしょう。
プレゼンをする際は、話し方のうまさやスライドのきれいさよりも
「聞き手にとってよいプレゼントになっているだろうか?」
「聞き手の疑問や不安について先回りし、かゆいところに手が届く内容になっているだろうか?」
を気をつけるとよいでしょう。
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