用途を決めつけない

突然ですが、蓄音機は何のために作られたか知っていますか?

「もちろん音楽を聞くためでしょう」

と思ったかもしれませんが、残念ながらハズレです。

エジソンは、蓄音機を文字通り「音を蓄積する」、つまり録音をするためのものとして発明しました。

そのため用途は「遺言を残す」「語学を学ぶ」などを想定していました。

何に使うのかわからず発明した、とすら言われています。

何に使うのかわからなった 蓄音機

https://www.bandai-museum.jp/cms/pickup/edison/20181205.html

さらにさかのぼって、電気も特に用途は想定されていなかったと言われています。

古代から「電気というものがあるようだ」とわかってはいましたが、人工的に電気を起こす研究はしても、それを何のために使うかは未知数でした。

平賀源内はエレキテルを健康器具のようにして使ったとも言われています。

同じくエジソンが白熱電球を発明して、初めて「電気で暗い場所を明るくする」という用途に気づいたのです。

「暗いところを明るくしたいから電気をつくろう」としたのではありませんでした。

以上のようにまったく想定されていなかった用途で使われることはけっこうあるものです。

「食器乾燥機をプラモデルを乾かすために使う」「洗濯機をタコを洗うために使う」などです。
郵便局が郵便配達用に使う車が、一般の車両としても人気になる、などもあります。

こういった用途は、使用者側がある意味「勝手に」見つけるものです。

だからこそ、提供する側や製造する側は勝手に用途を決めつけないことが大事です。

あるメーカーは、非常に丈夫な素材を開発しました。しかしその用途がわかりません。

そこで「宇宙産業だったらこういう丈夫な素材を必要とするのでは」と展示会に出しました。

展示会の来場者から「どんな用途に使うんですか」と聞かれたら、正直に「いや、私達にもわかりません」と答えたのだそうです。

それでも、来場者が”勝手に”用途を考えてくれて、取引が決まったといいます。

たとえばあなたが食品製造の機械の部品を作るメーカーだったとします。
「自分たちは食品製造の機械の部品を作るメーカーだ」と決めつけず、「この部品の用途、何か他の用途に使えるかも」とオープンに開き直ってみると、意外な用途が見つかるかもしれません。

「何に使えるか」を自分たちで狭めることなく、ときには「私たちにもわからないんです、一緒に考えて」とお客さんを巻き込むくらいでもいいのかもしれません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA