【事業再構築補助金】第10回公募要領の気になった追加・変更点③競争回避など事業化点

事業再構築補助金の第10回公募要領が公開されました。

申請枠が「成長枠」「物価高騰対策・回復再生応援枠」に変わるなど、第9回からかなり変更した印象があります。

それら枠の変更といったわかりやすいもの以外で、見落としがちな変更点をピックアップします。

※以下の解釈は(株)東風社・幸本陽平が公募要領から独自に行ったものです。申請の際は必ずご自身で公募要領をご確認ください。以下の情報に従って申請を行った結果について、当社は責任を負いません。また、以下の記載は予告なしに変更する場合があります。

審査項目(2)事業化点 がかなり変わっています

※公募要領 審査項目・加点項目(2)事業化点 P.44 より

審査項目・加点項目(2)事業化点の①から④、特に①~③が変わっている印象です。
ひとつずつ見ていきます。

①市場ニーズの有無を検証せよ

① 補助事業の成果の事業化が寄与するユーザーマーケット及び市場規模が明確か。市場ニーズの有無を検証できているか

最初の項目に来ています。
ユーザーや市場規模、市場ニーズについてきちんと記しなさい、ということでしょうか。

②価格・性能面での競争は回避せよ

② ターゲットとするマーケットにおける競合他社の状況を把握し、競合他社の製品・サービスを分析し、自社の優位性が確保できる計画となっているか。特に、価格・性能面での競争を回避し、継続的に売上・利益が確保できるような差別化戦略が構築できているか

競合他社の分析をしろ、ただし「価格・性能面での競争を回避しろ」「継続的な、差別化戦略をとれ」とのことです。
価格・性能面で上回っても、競争になって追随されそうな内容ではダメということでしょうか。そのためには、以下のような戦略を取れとしています。

1.オープン/クローズ戦略等を通じた知財化戦略や標準化戦略による参入障壁の構築
2.研究開発やブランディング・標準化を通じた高い付加価値・独自性の創出
3.サプライチェーンや商流の上流・下流部分を自社で構築するなど他社が模倣困難なビジネスモデルの構築
4.競合が少ない市場を狙うニッチ戦略 等 注、数字は当社独自に付与

この1・2は難しそうで、現実的に狙うのは3・4でしょうか。
■他社が模倣困難なビジネスモデル
■競合が少ないニッチ戦略
このあたりの戦略を取り、事業計画書に盛り込むのがよさそうです。

③中長期での課題を検証し、解決方法を明記せよ

③ 事業化に向けて、中長期での補助事業の課題を検証できているか。また、事業化に至るまでの遂行方法、スケジュールや課題の解決方法が明確かつ妥当か。

課題とその解決方法をしっかり考えておけ、ということのようです。
「中長期」もポイントですね。
現在だけではなく、将来においてもそれを解決できるか、を記述する必要があります。


この①~③が、前回第9回までとは有無や濃さが変わっている印象です。

特に②の価格・性能面での競争を回避し、は要注意です。
「安い」「高性能」だけではダメ、と解釈できます。気を付けましょう。

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