縄跳びができるようになるには
知人から聞いた話です。
子供が縄跳びが苦手で練習するのですが、普通の前回しもうまくいきません。
親がお手本を見せて、ほら、この通りに跳んで!とやらせても、まったく上達しないのだそうです。
そこでインターネットで「縄跳びの練習方法」を検索しました。
ネットの情報によると、縄跳びは手と足を別々に動かす、複雑な動きであるとのこと。
だから、いきなり縄跳びの練習をするのではなく、最初に「手と足を別々に動かす」ことを練習する必要がある。
たとえばぴょんぴょんジャンプしながら、手拍子をする。
縄跳びの苦手な子は、ジャンプと同じリズムで手拍子することはできるのですが、ジャンプと違うリズムでパパパンと手拍子することができないのだそうです。
それに慣れたら、今度は「タイミングに合わせて跳ぶ」練習をする。
具体的には、親が子供の足元に縄跳びの縄をすべらせて、タイミングよくぴょんと跳ばせる、それだけをする練習です。
その後、ようやく子供に縄跳びをさせるのですが、いきなり連続ジャンプではなく、「1回」だけさせるのだそうです。
…と、このように、縄跳びの練習を
■手と足で違う動きをする
↓
■足元の縄を跳ぶだけ
↓
■自分で回して一回跳ぶだけ
と分割することで、縄跳びが上達した、と聞きました。
育てるには、作業を分割する
このように手順を分割することは、私たちの仕事においても重要です。
自分にとっては当たり前の作業や工程は、つい「見て覚えて」「やってるうちに覚えるから」としてしまいがちです。
しかしあなたがいきなり飛行機の操縦室に座り、パイロットから「見て覚えて」と言われたらどうでしょう。何をどこからやればよいかわからないのだから、見て覚えようがないしそれでは何かあってからでは遅い、と思うのではないでしょうか。
特に縄跳びのような「当たり前」に思えることこそ、「できないのはやる気が無いからだ」「繰り返し練習すればできる」など、精神論に陥りがちです。
しかし知らない・出来ない人にとっては何が「当たり前」かがわからないのですから、それではいつまで経っても習得できません。
そこで大切なのが、作業を分割すること。
作業者が当たり前にできるレベルにまで分割し、それをひとつひとつクリアするのです。
無意識に、当たり前にやっていることをいかにきちんと分割し、言語化できるかどうかが、初心者を育てるカギです。
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