【価値交換フロー】006 差異…独自性&優位性

価値交換フローは、顧客にとっての価値とその価値を交換する仕組みを整えることで、次に取るべき行動を明確にする実行型フレームワークです。 自社のマーケティングのどこが不十分なのか、お客様が買わない原因はどこにあるのかを的確に突き止められるため、「マーケティング実務の普遍的な基盤」として、新規事業の立ち上げや、既存商品の立て直し、施策の優先順位付けなど、規模や業種を問わずさまざまな場面で活用いただけます。

あなたの商品は必ず比較されている

価値交換フローにおける「価値」には、2つの重要なポイントがあります。
一つは前回お話しした「自分ごと」、そしてもう一つが今回お話しする「差異」です。

人が商品やサービスを選ぶ際は、意識的か無意識的かを問わず、何らかの比較検討をしています。
頭の中にいくつか候補が浮かび、その中で「これが最も優れている」と判断されるからこそ購入に至るのです。
そのため、「差異」を考えることはマーケティングにおいて欠かせません。

「差別化」そのものに価値は無い

ここでも、ベネフィットを軸に考えることが重要です。
よく「マーケティング=差別化」というイメージを持つ方がいますが、差別化そのものがゴールではありません。
単に他と違うだけでは、お客様はベネフィットを感じず、選んではくれないからです。
他とは違う「ここがいい」という納得感があってこそ、初めて選ばれる商品になります。

ベネフィットによる「差異」には、2つのタイプがあります。
一つは「独自ベネフィット」、もう一つは「優位ベネフィット」による差異です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。

独自ベネフィットによる差異

これは「他では得られない価値」を指します。
その商品にしかない独自性があるからこそ、選ばれます。
このポジションを築けると、他と比較されること自体が少なくなります。
「この良さはこれだけでしか得られない、だからこれを選ぶ」という非常に有利な状況が生まれます。

例えば発売当時のiPodがそうでした。
あのような小型軽量で大容量、再生時間も長い、そしてソフトウェアと一体化した音楽プレーヤーは他に存在しませんでした。
その唯一無二の独自性が、選ばれる理由となったのです。
独自ベネフィットが浸透すると、いちいち比較して決断しなくても「それを買うのが当たり前」という状態にまでなっていきます。

優位ベネフィットによる差異

これは「これしかない」とまではいかなくても、「他よりも優れている、上回っている」と認識される状態です。
お客様の頭の中にいくつかの候補が浮かんだ時、「やっぱりこれを選んでおけば間違いない」「他の商品よりここが勝っているからいい」と感じてもらえる優位性のことです。

パソコンを例に挙げれば、「他のモデルよりもバッテリーの持ちが良い」「他よりも頑丈で壊れにくい」といった、特定の項目で上回っていると認識されていることが重要で、選ばれる要因となります。

「差異」はお客様の頭の中にある

独自性にせよ優位性にせよ、大切なのは「買い手の頭の中」でその認識が作られているかどうかです。
いくら自分たちが「これは独自です」「優位性があります」と主張しても、それがお客様に届いていなかったり、お客様がそこに価値を感じていなかったりすれば意味がありません。

次回は、価値交換フローにおける「価値」の二大要素である「自分ごと」と「差異」をまとめ、改めて「価値とは何なのか」を深く理解していきましょう。

 

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