休日にやるプリントがあれば、その日は休日?
月曜日の朝、小学生の息子が通学の準備をしていると、突然こんなことを言いました。
「今週は夏休みや冬休みに配られる生活プリントがある!あっ!ってことは今週はお休みなんだよ!先生に電話して聞いてよ!ねえ!」
こんな風に、今週は学校が休みだと突然言い出しました。
夏休みや冬休みの期間には、起床時間や勉強時間などを記録するための生活プリントという用紙が配布されます。そのプリントがなぜかその週の前に配られていました。
私も突然どうしたんだろう、休校が多くて生活リズムが崩れている児童が多いから学校は書かせるのかな、くらいに思っていました。
ところが息子は
「そのプリントに記入するのは夏休みや冬休みなど、長期の休みのときだけだ」
→「だからそれを書く今週は休みなんだ」
と解釈したのです。(どこまで本気だったかはわかりませんが…)
論理の「逆」は成り立つとは限らない
これは典型的な論理の誤りです。ある論理が正しいからといって、それの「逆」も正しいとは限りません。
たとえば
○りんごは果物だ。
が成り立つからといって、
✕果物はりんごだ。
は成り立ちません。
冒頭の例も「長期の休みは『生活プリント』を配る。」からといって「生活プリントを配る日は休みだ。」にはなりません。
こうして書くと当たり前のようですが、このような誤りをしてしまうケースは少なくありません。
土地代が高いからホテルのコーヒーは高い?
たとえば以下の会話はどうでしょうか。
Aさん「このホテルのカフェは高いね。コーヒーが1杯1,500円もするんだ。」
Bさん「そりゃあこのホテルは一等地にあるし、土地代が高いからね。」
すんなり読みましたか?それとも違和感がありましたか?
この会話でBさんは以下の解釈をしています。
「このコーヒーが高いのは、土地代が高いからだ」
しかしこれは実際には逆です。
「(コーヒーが高くても売れるなど)高い収益を得ることができる土地だから、この土地は高い」
と言えます。簡単に言えば「コーヒーが高くても売れるから土地だから、値段が高い」のであり、Bさんの解釈は逆です。
Bさんは「生活プリントがあるから、今日は休日だ」と思ってしまった私の息子と同じ解釈になってしまったわけですね。
X→Yが成り立つからといって、Y→Xが必ず成り立つわけではありません。
注意しましょう。
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