【新規事業×高価格×地方022】市場調査、費用と時間を無駄にしないために

せっかくの調査、「データの羅列」で終わっていませんか
※以下、私の事業会社での経験と、コンサルティング経験をミックスして、特定できないよう編集しています
ある消費財メーカーで、定期的に「ブランド調査」を実施していました。
認知率や好意度、購入意向、推奨度…などの指標を測定し、前年からの変化も計測します。
調査結果の報告では、「認知は横ばい」「好意度は微減」「購入意向はわずかに改善」…などの説明が並びます。
調査自体はよいとして、問題はここからです。
「では、私たちは何をすべきですか?」
調査結果を見たからといって、「次の行動」が簡単にわかるとは限りません。
結果→行動、につながるのがよい調査
たいていのブランド調査は、現状を正確に把握することを目的に行われます。
そのため、ブランドの状態を説明する資料としては十分であると言えます。
一方、どの施策が売上に影響したのか?あるいは影響しなかったのか?という点まではなかなかわかりません。
たとえば、広告の量を増やしたり、画期的な新商品を投入したりしたのに、購入意向がほとんど変わらなかった…
といった場合、その理由がよくわからないと、次の施策をどうすればよいかわかりません。
結果的に、ブランド調査の結果は
「なるほど、こういう感じですね。これからもがんばりましょう」
で終わり、あまり役に立ちません。
数値の変化から、その要因がつかめるか
別の企業では、消費者の購入意向が前年より低下したことがわかりました。
しかし、調査結果そのままでは、明確な理由はわかりませんでした。
そこで、調査項目を細かく見ていくと、特定の要素の評価だけが下がっていることが分かりました。
さらに、その要素を強化するために実施したはずの施策について、認知率が低いままでした。
この場合、購入意向が下がった理由は、調査結果をつなげて「施策が十分ではなかった」と考えることができます。
このように、数値の変化と要因がきちんとつながると、次に取るべきアクションがわかります。
調査結果は量より質
ブランド調査では、やろうと思えばさまざまな指標を測定できます。
しかし、必ずしもすべてを同じように扱う必要はありません。
重要なのは、売上とどの指標が強く結びついているかをきちんと把握することです。
あるブランドでは、「好意度」はずっと高かったのに、売上は伸び悩んでいました。
一方で、「購入意向」が上がった年は、売上も上がる傾向がありました。
このように、要素間の関係が分かると、次に力を入れるべき施策が明確になります。
やみくもに全体の数値を増やそうとするのではなく、売上との関係が深い要素に集中することができようになります。
このようになると、ブランド調査は単なる現状把握だけではなく、意思決定に役立ちます。
「動ける」調査を設計しましょう
調査を実施してから「さて、ここから何がわかるかな」と考えるのは、調査としての目的を果たせません。
ブランド調査を設計する段階で「何を判断したいのか」を決めておくことが重要です。
- 施策は認知されたのか?
- 意図した要素が強化されたのか?
- お客様の行動は変わったか?
などの流れを追える設計にしておきましょう。
ブランド調査が単なる「結果報告」で終わらないよう、
目的や調べたいことをはっきりさせた上で実施し、次の行動に繋げられるようにしましょう。


